Uncategorized

貸株で信託報酬の費用を実質0にする方法

インデックス投資家にとって、信託報酬は少しでも低く抑えたいものです。各運用会社が信託報酬の安さを競っていますが、さすがに0%にはなりません。しかし、「貸株」という裏技を使うことで費用を0にするどころか+にすることができることがあります。その方法を解説します。

たとえば、裏技を使わなかった場合、インデックス投資家に大人気のemax slimシリーズのS&P500、全世界株式インデックスの信託報酬、および、emax slimシリーズと双璧をなすSBI証券のS&P500、全米株式インデックスの信託報酬は以下のようになります。

信託報酬
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.0958%(税込み)
eMAXIS Slim 全世界株式 0.1135%(税込み)
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 0.0938%(税込み)
SBI・V・全米株式インデックスファンド 0.0938%(税込み)

 

上記のように超優良ファンドと言われているものでもだいたい0.1%くらいの信託報酬がかかってしまうのです。これは100万円を1年間運用した場合1000円ぐらいの費用がとられるということです。

次に、裏技を使った場合は以下のようになります。裏技を使うためにはETFExchange Traded Funds)をつかう必要があります。

信託報酬 貸株金利 実質負担率
MAXIS米国株式(S&P500)上場投信【2558】 0.07%(税込み) 0.1% -0.03%
上場米国【1547】 0.09%(税込み) 0.1% -0.01%

上記はいずれもS&P500に連動するETFですが、信託報酬として0.07%~0.09%とられますが、貸株にすることで0.1%の金利がもらえるので、実質負担率を-0.03%~-0.01%にすることができます。-になっているということはお金をもらえるということです。

ここでETFとは、英語の通り、株式市場で取引される(=Exchanged traded)投資信託(=Funds)ということです。これは、指数に連動する投資信託が、個別銘柄と同様に株式市場に上場されていて取引されていると考えればよいです。たとえばS&P500と連動する値動きをする上記のようなETFが株式市場に上場されていてそれ自体が個別銘柄(例えばソフトバンクグループ)と同様に東証(東京証券取引所)で取引されています。そして上場されていて、売り手と買い手の要求が合致したときに価格が決まるわけですから東証が開いている間は常に価格が動いています。こいつを買い手として買うわけです。なお、買い方は、個別銘柄と同じです。

また、貸株金利とは、買ったETFを貸すことで、金利がもらえるという仕組みです。借しに出されたETFは先物取引などでプロの投資家が売買するときに流動性を与えます。プロの投資家は金利を払ってでも株を借りて空売りしたりするのです。これが貸株でお金がもらえる理由です。貸株は証券会社(例えば楽天証券)を通じて、プロの投資家に貸し出されるので、貸株のやり方は各証券会社のHPなどで調べれば出てきます。

なお、ETFの信託報酬は年々下がっており、銘柄によっては貸株金利が信託報酬を大きく上回って+になるものがあります。たとえば、TOPIXに連動するETFなどは、貸株の金利が信託報酬を大幅に上回っているようなものもあります。

貸株は長期に保有するときめているようなインデックス投資で活用すると有利になるので、検討するとよいと思います。なお、貸株のデメリットも各証券会社のHPに書いてあるのでよく見てください。

ちなみに当ブログの管理人である私は、ETFはすべて貸株にして月に2万円ぐらいの金利を得ており、信託報酬を大幅に上回っています。なお,ETFはすべてインデックス投資です。